英検3級を受けるとき、文法や長文の対策ばかり取り組んで、リスニングの対策ができていないお子様も多いのではないでしょうか?
今の小学生・中学生は、リスニングの対策の仕方はあまり習うことがありません。
そのため
という小学生・中学生は多いです。
実際、

子どもに英検3級を受けさせたいけど、リスニングの対策をどうしたらいいか分からない…
という保護者様の声もよく聞きます。
そこで今回は、
- 絶対に英検3級に合格したい!
- リスニングで英検3級に落ちたくない!
という方のための英検3級のリスニングの対策を解説していきます!
英検3級を受ける予定のお子様がいらっしゃる方はぜひ最後までご覧ください!
【英検3級】リスニングの問題形式と合格のコツ
新学習指導要領により、小学校では、
- 小学3年生・小学4年生の英語の必修化
- 小学5年生・小学6年生の英語の教科化
が始まりました。
また中学校・高校にも影響があり、
- 中学校は2021年度から
- 高校は2022年度から
オールイングリッシュで行われる授業が開始されていきます。
つまり、今までの「書く」「読む」の能力を育む日本の英語学習から、「聞く」「話す」の能力を育む学習も加わり、4つの技能が求められるようになりました。
そのなかでも英語を「聞く」能力を測るリスニング問題は、以前から実用技能英語検定(英検)や高校入試・大学入試でも行われ、高い能力が求められています。
しかし、学校でリスニングを勉強することがないこともあり、

単語や文法とは違って勉強の仕方がわからない…
と、リスニングがより身近になったことでさらに危機感を感じたり、対策の仕方に悩む小学生・中学生は多いです。
問題集だけでなく、YouTubeなどのSNSでも英語を聞けるようになった今日ですが、ただ聞くだけではリスニング力の向上は難しく、しっかりした対策が必要です。
そこで今回は、英検3級合格のための
- 問題構成・配点・試験時間
- 各部ごとの詳しい問題構成と合格のコツ
を解説します!
また英検だけでなく、入試や学校の授業のリスニング力にも繋がる勉強法もお伝えします!
英検3級リスニングの配点と問題構成
英検3級のリスニング問題は第1部〜第3部で構成されており、試験時間は25分、550点満点です。
問題構成は以下の通りです。
- 第1部は会話の応答文選択
- 第2部は会話の内容一致選択
- 第3部は文の内容一致選択
それぞれ10題ずつ、全部で30問出題されます。
リスニングの放送は、第1部は1回、第2部と3部は2回ずつ流れます。
英検3級リスニング第1部の問題形式と合格のコツ
まずは第1部の問題形式と合格のコツを説明します。
各部ごとで問題の内容が違うので、ポイントをおさえて対策することが大切です。
第1部の合格のコツは
- イラストを見て、場面を想像しよう
- 3つ目の発言を注意して聞こう
です。
例題を交えながら、詳しくお伝えしていきます。
英検3級リスニング第1部の問題形式
第1部は会話の応答文の選択問題です。問題数は全部で10問です。
放送は1回ですが、補助のイラストがついています。
イラストには2人の人描かれていて、その会話の様子が放送で流れます。
Aさん→Bさん→Aさんと交互に発言し、Aさんの最後の発話に対するBさんの応答として、最も適切なものを3つの選択肢から答えます。
選択肢は問題用紙に記載されておらず、読み上げられたものから選んで答えます。
英検3級リスニング第1部の合格のコツ
まずイラストに描かれている会話する2人の様子・背景から、場面を想像しましょう!
どのような場面かがわかると、英文も聞きやすくなります。
例えばこのイラストを見てみましょう。
このイラストから、
- レストラン
- ウェイトレスとお客さんが話している
という場面が読み取れますね。
すでに説明したように、この第1部では、
Aさん(1回目)→Bさん(1回目)→Aさん(2回目)
と会話が続き、Aさん(2回目)の発言に対するBさんの応答を選びます。
Aさん(2回目)の発言が疑問文になっている場合もあれば、そうでない場合もあります。
全体的な会話の内容を把握することも大事ですが、特にAさん(2回目)の発言を注意して聞きましょう。
例えば、Aさん(2回目)の発言がWhenやHow manyのような疑問詞で始まる場合は、その疑問詞さえ聞き取れてしまえば選択肢を絞れることもあります。
冒頭の言葉(単語)を注意して聞くようにしましょう。
英検3級リスニング第2部の問題形式と合格のコツ
次は第2部の問題形式と合格のコツを説明していきます。
第2部の合格のコツは
- 選択肢の違いに注目しよう
- 放送1回目の質問文を聞き逃さない
です。
こちらも例題を使って、見ていきましょう。
英検3級リスニング第2部の問題形式
第2部は会話の内容一致選択です。
まず、Aさん→Bさん→Aさん→Bさんと2人の会話が交互に流れます。そしてその後に、2人の会話の内容に関する質問が流れます。その答えとして適切なものを4つの選択肢から答えます。
問題数は全部で10問で、放送は2回流れます。
英検3級リスニング第2部の合格のコツ
第2部では選択肢から注意して聞くべきところが
- 数字なのか?
- 動詞なのか?
- 主語なのか?
を判断できます。
まずは選択肢を見比べて、簡単に訳してメモをしたり、違いを見つけておくと良いでしょう。
例えば、次の問題を見てください。
この問題の選択肢はどれも、場所について書かれています。そのためこの問題では「場所」が聞かれることが予想できます。
つまり、質問が放送される前から「場所」にポイントを絞って英語を聞くことができます。
第2部では、英文が2回放送されます。放送1回目は会話から聞き取れた情報をメモをしておくと良いでしょう。
全部を聞き取れなくても、選択肢にあって、なおかつ聞こえた単語に印をつけておくだけでも良いです。それだけで4つの選択肢のうち3つに絞れます。
実際の会話文の原稿を見てみましょう。

使われている単語は、
- (my) bedroom
- the front door
- (Mom’s) car
なので、選択肢4. her mother’s bedroomは選択肢から外れますね。
そして、1回目の放送で一番重要なのは、会話の後に流れる質問の内容をしっかり聞き取ることです。
この質問の内容をしっかり聞き取ることで、2回目の放送で聞くべきポイントをさらに限定することができます。
例えば、

この質問でのポイントは、”next”という単語です。
「次に探す場所はどこなのか?」を聞いているので、2回目の放送は「次に探す場所」を意識して聞いていきます。
すると3つ目の発言で、
★Have you looked in Mom’s car?(お母さんの車の中は探した?)
と聞かれ、それに対して
☆”I’ll check there now”(今探してみる)
と言っているので、答えは選択肢2. her mother’s carを選ぶことができます。
英検3級リスニング第3部の問題形式と合格のコツ
最後に第3部の問題形式と合格のコツについて説明していきます。
第3部の合格のコツは、第2部とほとんど同じです。
- 選択肢の違いに注目
- 放送1回目の質問文を聞き逃さない
ただし、第3部と第2部では問題形式が異なります。例題を見ながら解き方を確認しましょう。
英検3級リスニング第3部の問題形式
第3部は文の内容の一致選択です。
第3部は、第1部・第2部とは違って会話ではなく、1人が物語文や説明文をナレーションします。
ナレーション後、その内容に関する質問が放送され、その答えとして適切なものを4つの選択肢から答えます。
問題数は全部で10問で、放送は2回流れます。
英検3級リスニング第3部の合格のコツ
第3部の合格のポイントは、第2部とあまり変わりません。
まずは選択肢を見て、何に注目をして聞けばよいかを把握しましょう。
例えば、次の例題を見てください。

この4つの選択肢を見ると、それぞれ
1. 晴れ
2. 雨
3. 曇り
4. 風の強い
という単語なので、「天気」に注目すればいいと想像ができますね。
選択肢で聞くポイントを意識しながら、放送1回目では、聞こえたフレーズや単語をメモし、話の大枠を掴むと良いでしょう。
第2部と同じように、ナレーション後に流れる質問内容をしっかり聞き取ることが大切です。
では実際に、例題を見てみましょう。

ナレーションからは
- 曇り”cloudy”
- 雨”rain”
- 晴れ”fine””hot”
という3つの天気の単語が聞き取れます。
次に質問文を見てみましょう。
“What will the weather be like today?”(今日の天気はどうなるでしょうか?)
やはり天気を聞いてますが、今日”today”の天気を聞いていますね。
そこで放送2回目は、”today”の単語とその時の天気に注目して聞きます。
そうすると、
”today will be fine and hot all day”(今日は1日中晴れて暑くなるよ)
と言っているので、選択肢1.Sunny.を選ぶことができます。
このように英検3級のリスニングは、聞くべきポイントを意識して取り組めば十分合格点を取ることができます。
英検3級リスニングの対策ってどうすればいいの?
リスニング対策と聞いて、皆さんがパッと思い浮かべるのは、
- 市販のテキストを使用して練習すること
- 過去問を解くこと
ではないでしょうか。実際、合格のコツを生かして実践的に練習することはとても大切です。
ただその他にも、アプリやYouTubeを使ってリスニング対策ができます。
こちらは英検対策というより、リスニング力そのものを鍛える方法です。
ここではリスニング力を鍛える方法について、
- リスニング対策のために必要なもの
- テキストへの取り組み方
に触れながら、練習方法まで解説します。
英検3級リスニングの対策をするのに必要なものは?
リスニング対策は、教材はもちろんアプリやYouTubeでも行えます。
そこでここでは、英検対策としておすすめの教材・アプリ5選を紹介します。
①7日間完成 英検3級 予想問題ドリル 5訂版/旺文社英検書
こちらの教材では、本番そっくりの予想問題が出題されています。
- 単語や熟語、文法に分けたリーディング問題
- 会話表現や対話・質問文をマスターするためのリスニング問題
- 英作文のトレーニング問題
- スピーキングの予想問題
など、全体的な対策ができる一冊です。
②英検3級 を ひとつひとつわかりやすく。/学研英検シリーズ
こちらも予想問題が出題されていますが、先程の教材より30ページも多く大容量です。
リスニングのポイントも第1部〜第3部にわけて解説してくれています。
絵を使って頻出単語や文法が説明されており、小学生でも取り組みやすいテキストです。
③スーパーステップ 中学英語リスニング/くもん出版
こちらは英検対策用ではありません。中学基礎から高校入試レベルまで、58のステップでリスニングのトレーニングができます。
- 初級
- 中級
- 上級
- 完成編
と4部で構成されており、上級編は英検3級レベルのイラスト問題や長い英文の聴き取り問題なども出てくるので、英検だけでなく高校入試を控えている中学生におすすめです。
④英検サイトの過去問
実は英検のホームページにも3年間分の過去問が載っています。
リスニング用音声はもちろん、リスニング音声の原稿(スクリプト)もあるのでおすすめです。
最新の過去問に挑戦したい方は英検のホームページもチェックしておきましょう。
⑤英検トレーニング
これはスマートフォンで使える無料のアプリです。単語や文法、読解だけでなく、
- 英作文
- リスニング
- 面接(二次試験)
にも対応していて万能です!音声も聞き取りやすく、隙間時間で取り組みやすいです。
ただ問題量は多くないので、あくまでメイン教材のサポートとして活用するといいでしょう。
英検3級リスニングの問題集の取り組み方
問題集を手に入れたら、いよいよ実践的な練習をしていきましょう!
英検3級で不合格になる人が陥りがちなのが、解きっぱなしにしてしまうことです。これでは英検3級合格は難しいと言わざるをえません。
練習をしていくなかで大事なことは、
- 自分の得意分野・苦手分野を把握すること
- 苦手分野克服の練習内容を明確にすること
です。
そこで効率の良く英検3級に合格するために、以下の4つのポイントに注意しましょう!
- 問題を解いたら必ず丸つけをする
- 原稿を見て会話の内容を確認する
- 原稿を見ながら、音声に合わせて音読する
- 時間のある人はシャドーイングする
それぞれ詳しく解説します。
ステップ1:問題を解く→丸付け
ここまで解説してきた英検3級リスニング合格のコツを使って、本番のように問題を解いてみましょう。
最初はリスニング教材を使いながら、各部ごとに練習していきます。
一通り教材での練習ができたら、実際の過去問を使って第1部〜第3部まで通して問題を解いてみると良いでしょう。
また、問題を解いた後は必ず丸つけをします。
もちろん、ただ丸つけをするだけではあまり効果はありません。
なぜその問題が合っていたのか、または間違っていたのかを確認しながら丸つけすることで、同じミスを防ぐことに繋がります。
ステップ2:原稿を見て内容を確認する
丸つけが終わったら原稿(スクリプト)を読んで、会話やナレーションの内容を確認しましょう。
確認するポイントは、以下の2点です。
- 正しく内容が理解できていたか
- 単語が聞き取れていたか
間違えた問題だけでなく正解した問題も、必ず確認しましょう。
聞き取れなかった単語をチェックして、語彙力アップにも繋げましょう!
ステップ3:原稿を見ながら音声に合わせて音読する
普段の英語学習で英文を音読している小学生・中学生は、あまり多くないようです。
しかし、リスニング力アップには英文の音読が効果的です!

全然聞き取れなかった…
という英文も、その英文を文字で見てみると

理解できた!
という経験をしたことがある人は多いでしょう。
英語が聞き取りにくい原因は、英語の音声上の特徴にあります。
英語は複数の単語が繋がると発音が変わることがあります。
例えば、learn aboutは「ラーン アバウト」ではなく、nとaが繋がって「ラ(ルゥ)ーナバウト」と発音します。
こうなると、知ってる単語でも別の単語のように聞こえてしまいます。
原稿(スクリプト)を見ながら音読することで、自分の知っている単語が実際にどう発音されるのかを理解できます!
英検だけでなく、YouTubeやスマホアプリでもできる、おすすめ練習法です。
ステップ4:シャドーイングする
試験までに時間のある人は、シャドーイングにも挑戦してみましょう。
シャドーイングとは、聞こえた音声を追いかけて発音することです。
シャドーイングは言語学上、リスニング力向上にとても効果的だと言われています。
ステップ3で原稿(スクリプト)を音読した後に、その英文を原稿を見ないまま音声を流して発音してみましょう。
音の変化を感じながら、イントネーションをそのままそっくり真似してみるのがポイントです。
さらにスマートフォンなどで自分の発音を録音し、教材の音声と照らし合わせてみて、正しく発音できているかチェックしてみるとより効果的です。
まとめ:英検3級リスニング対策はまだ間に合う!不安な人はプロに相談しよう!
今回は、英検3級リスニング対策について解説してきました。
- 英検3級リスニングは3部構成。各10問の合計30問が出題される。
- 第1部はイラストから場面を想像することが重要。特に3回目の発言に注目しよう。
- 第2部は選択肢から聞くべきポイントを絞る。最後の質問文を1回目できちんと聞き取ろう。
- 第3部も選択肢が重要。対話ではない点に注意。
- リスニング力向上には、問題演習だけでなく音読やシャドーイングが効果的!
- 今後高校入試や大学入試でリスニングが重視されていく可能性があるので英検を通じてリスニング力を鍛えよう!
リスニングは正しい対策・練習をすればきちんと身につけることができます。
とはいえ、合格のコツや勉強法が分かっても、残された期間で英検に合格できるリスニング力をつけられるか不安な人もいるでしょう。
より短い時間で効率的に行いたい方は、プロ講師と一緒に対策することがおすすめです!
フラップスでは、通常授業や年3回開講する季節講習で英検対策を行っております。
- 今の英文はどんなところが聞きにくい?
- どこに注目すれば答えがわかる?
など一人ひとりの現状や目的に合わせてアドバイスします。
また英検だけでなく高校入試や大学入試はもちろん、社会に出てからも使えるリスニング力向上のためには、普段からの練習が必要です。

リスニングで英検3級に落ちたくない…
という小学生・中学生はもちろん、

リスニング力・英語力を身につけて英語が得意になりたい!
という方も、ぜひフラップスにお問い合わせください!
フラップスではご自宅でもマンツーマンレッスンが受講できるオンライン指導も行っております。遠方で通塾が難しい方でもご利用いただけますので、ぜひご活用ください!
英検3級のリスニング対策、どうしたらいいか分からない